私達の日常茶飯事。

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青い空!! 白い雲!! 何処までも続いている水平線!! 嗚呼、なんて素晴らしい夏の海!! なんてことは無いんですよね~。 8月31日。夏休みももうすぐ終わり。 高校生活最初の夏休みは何もなかった…あったにはあったけど……無かったことにしたい。いや、むしろ無かった。夏休みなんて無かった。 私、齋藤トモエは夏休みを封印しました!夏コミ以外の夏休みなんてありませんでした! 「トモエちゃ~ん!寂しいこと言わないでよ~!私と部活で一緒に過ごしたアツアツな毎日を!」 彼女は鮎川サトミ。私の同級生。悪い子では無いが私のことが大好きらしく、いわゆる同性愛者、巷で噂の百合。 「ウザい。消えて。」 「ああん、トモエちゃ~ん!素直じゃないんだから~。」 そう言ってサトミは私に抱きついてくる。暑苦しいったらありゃしない。 「はぁ…、早く離れないとアニキが来るわよ?」 「アニキ!?あの恐ろしのアニキ!?シスコン野郎!?」 「来ちゃうわよ~?早く離れないと怖いわよ~?」 さっきからシスコン野郎だの言われているのは私の兄の齋藤昌明。俗に不良とか言われる類の人類。そして、重度のシスコン。そして、ヤンデレ。デュアルヤンデレ。ヤンキーでヤンでるデレ。二冠ですよ。この勢いで七冠取って伝説の七冠馬であるシンボリルドルフやテイエムオペラオーにディープインパクトの仲間入りを! はっ!? しまった…やってしまった…。そう、先ほどから兄やサトミを変人扱いしていた私もこの歳で競馬ですよ。年に一回父と一緒に競馬場に行きますよ。中山競馬場に行きますよ。有馬記念は生ですよ。えーえー私は普通じゃ無いですよ。 というか!!みんな普通じゃ無いです!!
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