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「俺は、臣下としてではなく、貴方の友人として、貴方を護りましょう。俺が望んで貴方が望む限り、この言葉を違えることは致しません。だから、望んでください」
刻は僅かに微笑んでいた。
「その言葉が、お前の誓いか?」
「はい。俺の誓いです」
「そっか…………」
朔は刻の返答を聞くと、刻に抱き着いた。
「ちょ…………朔王子?」
「…………刻、ごめん」
なんとかバランスを保って、刻は朔の言葉を待つ。
「俺、誤解してたんだな。刻は俺となんか友人じゃなくても辛くなくて。辛いのは俺だけだって思ってた。誤解で良かった。刻の言葉、誓いを聞けて良かった……」
刻は黙って微笑んでいた。思う存分、泣かさせてやろうと思ったのだ。
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