第二章

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ま、まぁ俺自身はただの一般ピーポーなんだよ、うん。喧嘩も出来ない、チキンハートを抱えた一般高校生。 平凡って最高! 保護者はそれはそれは、とてもうざくて口悪くて一々癇に障るしゃべり方しかできないヤツだけど、一応は感謝していたりするようなしないような。 つまり、俺自身は大したことないんだ。 だから。 「その、さま付けと敬語やめてほしいんですけど……俺の方が学年下だし…」 「え!? で、でも」 「他の人たちにも云ってくれますか? 俺のことは呼び捨て&タメ口。天皇みたいに遠巻きにするんじゃなくて、普通に話しかけてほしい」 「うぅ……」 梓先輩は涙目で迷っている。 ……テラかわゆす。 俺が真顔で内心悶えていると、先輩が意を決したように顔をあげた。 涙目&上目遣いGJ!! サーセンwwwww 「じゃ、じゃあ……と、時任くん…でいいかな……?」 「っはい!」 「ふええええっ!?」 あまりのかわいさについ抱きしめてしまった。 何この生き物。持ち帰りたーい。 「……シ・ノ・ちゃーん?」
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