序章

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取りあえず灯りを確保しようとベッドから立ち上がった時、床からヒヤリとした感覚が足に伝わり余計に寒く感じる。 何気なく床を見れば木を簀の子状に張り巡らせただけの簡単な床だった。 乗っても軋まないなら結構丈夫なのかもしれない。 なんてこと考えながら数歩分しか離れてないテーブルに近づき蝋燭を手に取る。 持ち上げた時大きく揺らめいたが、依然として蝋燭は灯りとしての機能を保っている。 「……無駄に急いで火が消えたりしたらやだな、なーんて…」 ……………………変な事考えるんじゃなかった。 そのせいで動くたび揺らぐ火にドキドキしながら、部屋を調べることになってしまった。
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