序章

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床は簀の子状に組まれた木、ただ継ぎ目は無く剥がせそうにない。 壁は石、窓や扉は無く叩いてみたが意味は無かった。 強いて言うなら叩いた指が痛い。 というか空気が循環しないのはちょっとマズいのではないか? 体験したことが無いのでちょっと実感が湧かないが。 ベッドは藁、集めた藁に布を被せただけのシンプルすぎるもの。 座るには良いかもしれないな。 天井、特に無し。蜘蛛の巣すらない。 最後にテーブル…おっ? 無造作に一枚の紙のようなものが置かれていた。 「えーっと? なんだこれ……羊皮紙とか?」 紙……のようだが自分が知っているそれとは少しどころではなく違っていた。 適当に言ったから当たってるかどうかは知らない。 灯りを近づけて分かったが、少し古くなったそれには文字が書かれているようだ。 「んー…立ったまま読むのもあれだな。」 テーブルをベッドに近づけ、テーブルに蝋燭を置き腰掛けたまま読む。 書かれている内容はこうだった。
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