第三十四章 魔人大戦開戦

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 もっともなレオンの質問に、ネロも同意見と頷く。  それも想定内らしいアーチャスは言葉を続ける。 「正直、相手は言い掛かりだと反論して断るでしょうね。なので、孤人王と略奪王は自国に帰還後、直ぐに軍を国境付近まで進めてください。勿論、略奪王領内の創成王領と、忘却公領の国境です」 「プレッシャーをかける名目で軍を進めて、実際には直ぐに部隊を展開させるためだよな~? そのスピードは悪くないが先手を打ちすぎじゃねぇーのか?」  ジャカの指摘も尤もだろう。  それでは吸精伯領に監査を派遣すると同時に軍を展開している事になる。  真相を知らない筈なのに同時に部隊を動かしているのは、事態を後々把握すれば明らかにおかしなタイミングだ。 「後々疑われるでしょうが、その頃は“俺達は夜魅の国にはいない゛筈なので問題ないですよ。孤人王はあくまで略奪王の要望で軍を展開したと言い張れば言い。後は全ていなくなった人間の責任にしてください。それで、どうにかなるはずですよ」   
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