第一話 殿、事件です!  血圧の上が130(ー ー;)

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「殿!!」 猿顏の若造が、叫びながら飛び込んできた。 「減塩醤油なるモノがあるそうですぞ」 この猿顏の若造の名は木下藤吉郎。 生まれも育ちも顏も悪いのにもかかわらず、 寛大なこのワシのおかげで、足軽まで出世した男じゃ。 何度もいうが、この信長のおかげで食えておるのじゃ。 ブラック企業の社畜より以上に、このワシにつくせよ。 「なに、減塩醤油とな。  今すぐ入手してくるのじゃ!どんな手を使ってでも」 「御意」 「金に糸目はつけんぞ」 「承りました」 己の健康の為ならば、金に糸目はつけぬ。 まぁ、後で、光秀や蘭丸に、小姑経費チェックはされると思うがの。 生まれも育ちも学歴もない、農民の出上がりの新入りへの、 エリート達の可愛がりじゃ。 ワシは、名門の生まれ故、丁重にしか扱われた事はないがな。 というより、ワシを丁重に扱わない奴は、 基本、皆殺しポリシーじゃ。 貧しい生まれに特有の、卑屈な耐える事は、 我が人生にはナッシング。 KY上等じゃ。 空気読みませんが、何か? でも、健康本は読みまくっておる。 だって、自分だけが一番、かわいいんだもん。 ホンノージ テンプル インシデントで若死にする運命とは、 つゆ知らぬ信長の、健康への野望は続くのであった。
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