第一話 殿、事件です!  血圧の上が130(ー ー;)

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         ☆     ☆     ☆ ワシは、減塩醤油を手に入れ、帰参したばかりの木下藤吉郎に、 下呂温泉行きの手配を命じた。 「殿、私にお任せください。藤吉郎は旅から戻ったばかりのコトですし。  ぜひ、この蘭丸に」 森蘭丸の言葉に、 藤吉郎は、こっそりつぶやく。 (おやおや。珍しく、お優しい。蘭丸様とは思えぬ言葉) 藤吉郎は、貧しい農民出の新参者だが、 なぜか主君の織田信長に重用されるのを、 気に入らない家臣連は多々おり、 森蘭丸は、柴田勝家・明智光秀に続く、 イビリ頭だったのだ。 「よい。下世話な役目は、サルに任せよ」 森蘭丸の申し出を、羽をのばしたいワシは、一蹴した。 「…」 森蘭丸は、無言で、ワシを見つめた。 まさにヘビのような目で(-"-) この森蘭丸は、美少女のように美しい容姿をしているが、 ヘビのような目と空気、それに見合う性質を持っていた。 織田家の影のフィクサーとも囁かれ、怖れられておるらしい。 極めて陰湿な策謀家。 陰湿な愛が、主君たるこの信長に向けられておる。 揺るがぬ忠義心なのだが、 愛が時々、重いのじゃ…。
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