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小山君もオーダーを待ってくれていたようで、目の前にはお水しか置かれていない。
彼が、先にどうぞというように手を差し伸べる。
「じゃあ、カプチーノ。」
「シェケラートで。」
かしこまりました、とスタッフさんが去ると、私はもう一度メニューに目を通す。
……シェケラート?
私の疑問を察した小山君が微かに微笑んで口を開く。
「カフェ・フレッド・シェケラート。エスプレッソで作るアイスコーヒーと言えば解り易いですか?
珍しいもの置いてるので、勉強がてら頼んで見ました。」
「勉強。」
「はい。カフェでバリスタやってるんです。まぁ、バイトですけど。」
小山君はテーブルに置かれたグラスに手を伸ばすと、一口含んだ。
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