第15章

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「……それ、どういう意―――。」 「虎太朗君、お芝居楽しい?」 彼の言葉を遮る。 「……単純に楽しいとは言えません。楽しいけど、苦しいです。」 「はは、言えてる……。じゃあ、夜公演も頑張って。」 自分勝手な告白を、自分勝手に打ち切って。 私はまた、誰も居ないロビーに戻る。 こんなこと、虎太朗君に言ったって仕方ないのに。 彼は何も知らないのだから。 私は、長椅子に腰掛けると、自分を守るように身体を抱き締めてうずくまった。 .
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