この距離で…

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(………やばいな、コレ) 柔さかな弾力もなければ、包み込めるような華奢な腰も、甘やかな匂いだってしないのに 「想像以上に落ち着くな」 「………何だよ、想像って」 心拍数が上がったのは、まさに今、自分がそう思った事を読まれたように感じたからだろう。 「想像、するだろ」 「想像、するのか」 (…想像、とか) ナンダソレ。リアクションに困る。 「困るか?」 「やめろエスパー」 こっち見んな。 困るわけない。…むしろ嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しいからどう反応すればいいのかわからなくなる。 ジッと見てくる視線を頬に感じて顔が火照るのを感じる。でもまだこうやっていたい。 「困らないから困る」 「……そうか」 横に置かれただけの手を、今度は意思を持って強くその背中にまわした。 .
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