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焦らしに焦らしたその身体は白と朱色が混じった色になる。
「欲しい……」
なにが?
重なる問い。
彼女は、恥ずかしさを隠さずに、僕の頬に触れる。
「あなた……」
その言葉に意図も簡単に理性のタガが外れた。
僕は彼女の耳許に唇を寄せ、そっと呟く。
「終わったらお仕置きだからね? 」
その言葉の意味を知り、頷く彼女。
「はい……」
素直な返事に僕も頷き、彼女に噛み痕をつける。
触れながら。
繋がりながら。
朱は広がる。
「……んっ……くっ……ん……」
切なそうな表情。焦らす、まだ、徹底的に。
僕の肌に触れながら。
彼女は牝に堕ちる。
「……■■……さんっ、あ、や……」
劣情と欲情をぶつけながら、彼女の喘ぎを甘美なBGMとして聴く。
ピクピクと身体を震わせ、涙を流す。
壊れかけのマリオネットだ。
操者も匙を投げた壊れかけのマリオネット。
主の言うことなど聞かずに勝手に踊り出す。
現に僕の今まで言ったことを忘れ、乱れるももこ。
でも、まだ、よかった。
この時までは。
まだ、まだ。
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