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そう思った。 だけど、TAKERUの触れたところは汚い。 考えた末、僕は座卓の上にあった煙草を取る。 あの頃も同じ煙草を吸っていた。 一本取出し先端に火を点ける。 紫煙が天井に舞い上がる。 それを目で追いながらふっと笑ってしまう。 自分が今からやることが楽しみすぎて。 「……■■さん? 」 恐る恐るといった感じで声をかけるももこ。 「あぁ、ごめんね? お仕置きの印をしてあげる」 そう言って僕はTAKERUのつけた印の上から煙草の先端を押しつけた。 「……!!!!」 肉の焼ける音とともに言葉にならない悲鳴をあげるももこ。 僕は自分の背中が羽毛の羽で撫でられたようなくすぐったい快感を覚えた。 「ハァハァ……■■……さん? どう……して……? 」 無言でもう一度。 今度は、違う場所。 悲鳴、暑さからは快楽を得られなかったのか。 もしくはまだ時間がかかる? 僕は証の数だけ誓いの印を押し当てた。 肉の焼ける音に合わさるのは悲鳴。 悲鳴が聞こえれば聞こえるほど、背筋に快感が走る。 全ての印を付けおわったときもう、辺りは白み始めていた。 「あぁ、もう、朝なんだね」 他人事のように呟いて、虚ろな目をしたももこを見遣る。 薄らと涙が張っていた。 「お仕置き、頑張ったね」 本当に嫌にならないように。 ももこの小さな瞳からポロリ、ポロリ涙がこぼれた。 「ご褒美あげなきゃね」 そう言ってももこに重なる。 貫いて、突くたびに。 肉塊同士がぶつかるような不明瞭な音と、泣き叫ぶような嬌声。 アイなんてそこには想像してない。 欲望に何度もほだされ、壊される。 「……■■……さん。おねがい、なか、中に欲しいです」 息も絶え絶えな彼女の言葉。さすがに責任は取れない。だが……。 「私、出来ないカラダなんです」 そう聞いたときに、これが本当のラブ・ドールなのかだと確信した。 「いいの? 本当だね? 」 確認、うなずくももこ。 全てを吐き出す刹那。 ももこが微笑んだ。 それは快楽から来た笑みなのか。 それとも僕に構ってもらえる喜びの笑みなのか。 今もそれは解らない。
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