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カチリ、ライターに火を点け、一口だけ吸う。
先端から紫煙が出て、ゆらゆらと天井へ舞う。
その煙を彼女は目を細めじっと見ていた。
僕は彼女のYシャツのボタンに手をかける。
外して行くと、小ぶりではない彼女の胸が現れる。
ふっくらとした肉体につけられた朱色のあと。
それは、僕がつけた罰。
「じゃあ、いくよ? 」
言葉と共に、僕は彼女の肌に色をつけた。
「あ、あ、ああぁっ、あ………!!! 」
熱さと痛みに悶える彼女。苦悶の表情を浮かべ、救いを求めるように体を捩らせる。
極端な熱さに人間の体は対応していないのだということを改めて知る。
「もう、やめる? 」
僕の問いに彼女はピタリと悶えるのを止める。
押し付けられた煙草の跡。
「い……や……」
顔を歪め,拒否する彼女。痛みの向こうにある超越した自己防衛本能。
それは、快楽なのであろうと僕は思う。
「仕方ないなぁ、じゃあ、もっとしてあげる」
今の僕は醜い犯罪者。
ドメスティック・バイオレンスに近いこの行為は、確実に咎められるだろう。
でも、それでも。
僕は続けるだろう。
彼女のためにも。
自分のためにも。
そんなことをかんがえながら付けていく、お仕置きのあと。
熱くて辛いはずなのに彼女はそれを甘受する。
僕に愛されるために。
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