すれ違い

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「いきなり呼び出して何なのよ?」 奏斗がバーに呼び出したのは莉沙だった 「立花来てくれた」 「あんたどうしたのよ?」 「美月と最近、すれ違ってばかりだ」 奏斗の真剣さにため息をつく 「で、何なのよ?」 「束縛する男は嫌いだろ?」 「当たり前よ。美月にしたら飛び蹴りどころじゃなくて殺されるわよ」 それはわかっていることだ 「わかっている。プロポーズしようかと考えている」 莉沙は呆れていた 「あんた馬鹿ね」 「馬鹿とは何だよ?」 「馬鹿は馬鹿。美月が1年も経たずに否、あんたに全てを捧げたいと思っていると思う?すれ違いは、その過程で必要なことなの。喧嘩しない夫婦やカップルはいないでしょ?」 莉沙はワインを飲んだ
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