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扉を閉め、中から質問してくる。
「……あ、えーっと。翔太です。今の梓ちゃんだよね?覚えてるかな」
もちろん冷静に返答する。しかもさっき扉を開けた時に一瞬だけ顔が見えて分かった。子供の頃に何度か遊んだことのある子。姫野 梓(ヒメノ アズサ)
すると、今度はさっきより小さめに扉が開いた、その中から小さな顔を覗かせていた
「………翔…ちゃん?」
「そうだよ。思い出した?」
もう一度俺の顔をジマジマと見つめて、分かってくれたみたいだ
今度は扉を大きく開けた
「翔ちゃんだ!久しぶりだよ…どうしたの?」
姫野 梓。小さな顔にセミロングの茶髪で青い瞳の可愛い女の子。俺が子供の頃に婆ちゃんの所にいくとよく遊んでいて、その頃から俺のことを翔ちゃんと呼んでくれる。幼なじみって奴だ
「……え?あ、婆ちゃんが亡くなってさ……俺がここの大家さん引き継ぐことになったんだ…」
「ふえぇぇぇぇぇぇ!?ほ、ホントに!?それホント?翔ちゃんが私達の大家さんになってくれるの?やったぁー」
一瞬驚いて、その後はしゃいだ。やっぱりまだ子供みたいだ
成長する所はしてるのにな。
ちなみに梓は現役高校2年生だ。
「じゃあさ、とりあえず上がってよ」
「…お、おう。お邪魔します…」
これから自分の家でもあるのにお邪魔しますは可笑しいかな…
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