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そら気になるわな。
仕方無いな~~。
用意はちゃんとして有るよ。
「若松君、ほら出して」
「…………あっ、はい」
四テンポぐらい遅れた若松君が、足元に置いていたでかい包みを開ける。
包みの中にはでかい箱。
箱の中には、蒸気機関車の模型が入っていた。
機関車と炭水車の二両な。
せっかくなので、質問してきた貴族様の前に置かせてもらおうか。
「これは彼が図面を引き、彼が製作した物です。
若松君、説明よろしく」
説明よろしゅうお願いします。
若松、説明役をバトンタッチさせてくれ。
ほら……頑張れよ。
若松は無理矢理押し出され、観念したらしい。
たどたどしくも話し出した。
「……このサイズだと強度面で不安を残しますが……内部機構に関しては完成してます。
強度面は大型化すれば問題は有りません。
この国は高い鋳造技術を持ってますし……魔法で金属強度の底上げも可能ですから」
はい、ご苦労様。
若松はもうちょっと自信持つべきだ。
こんな凄い物作れるんだからさ。
あんま目を伏せなさんな。
男のシャイは萌え要素になんないんだからさ。
さて、再び俺へのバトンタッチだ。
「皆さんは私達の世界がどの様な発展と失敗を経験したかご存知かと思います。
なので、私は火薬の様な野蛮な品ではなく、発展に活用可能な品としてこれをあなた方に最適化した形で発表したいのです」
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