働きたくない

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「翔君、信じられないだろうけど、本当だから」 「四宮さんは結衣に連れられて家に来た事有るしな~~」 「えぇ……あの時は素敵な恋人だと思ったのに、まさかこんな人だったなんて…………」 「騙された君が悪い」 あの時はたまたま、夜に母方の爺さん達とホテルで飯食う予定が入ってたからな。 それなりに服装に気を付けもするさ。 楽な人生歩めんのは誰のお陰って分かってたからな。 「ん~~…………卵、小麦粉、バター、何故か有った固形ブイヨン、香辛料も数は有るし…………あっ、カレーのルーが作れるかも」 よし、カレーで決定。 時間かかりそうだけど、面白そうだしやってみるか。 どうせだし、助っ人も呼ぼう。 みんなお手透きだろ? 「神田君、桜井さん、河本さん、料理手伝ってくんない? って言うか、手伝って」 男子一人と女子二人にお願いしとく。 この三人は調理師育成の四年制大学に通っていた。 取り分け神田君は『食べるのが好きだから』と言う理由で進学を決めた猛者。 当然なのか体型はメタボ系だ。 「カレーならスパイスの調合出来ます。 手伝うんで、俺にも食わせてください!」 神田、お前は俺が帰ってきた時買ってきた飯ドカ食いしてたよね? 手伝ってくれるならどうでもいいけどさ。 桜井さんと河本さんも手伝ってくれるみたいだ。 二人も食事終わってるのに、ありがたいな~~。 そんじゃ、取り敢えずキッチンで一働きしますか。
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