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~3日後~
3日後、俺は約束通りに奥様の屋敷に行った。
天気はイマイチよろしくない曇り空。
まぁ、天気はイマイチでも、約束は約束。
ぶっちゃけ、俺は天気みただけで憂鬱なんだけど、約束は守らないと。
雨なら代理立ててたかもしれないけど、実際には雨は降ってないし、奥様もちゃんと迎えてくれたんだ。
ん、ちょっと浮かない顔をしてるな?
「申し訳ありません。
実は、あなた方を指導出来る方の都合が昼過ぎまでつかないのです。
お仕事のリストならこちらに」
そんな事ですか。
いきなり頼んだのはこっちなんだし、先方に用事が有るのはごく自然な事。
3日で用意してもらったこっちがお礼を言って当然なくらいだ。
「奥様が謝る事は有りませんよ。
じゃあ、ウラヌスの相手でもしますよ」
俺は広間で仕事のリストが書かれた紙を受け取り、裏庭に向かった。
昼過ぎか~~。
こっちにもゼンマイ式の時計は有り、俺の腕時計もそれに合わせておいた。
しかし、昼までとしても、今は十時だから二時間か~~。
まぁ、ウラヌスの運動と言う仕事をする時間として考えれば、短いくらいかもな。
俺は、馬小屋の隣に有る調教師達のための小屋で俺用に用意された服とヘルメットを被り、馬小屋の一番奥にいるウラヌスに会いに行った。
「お前もやる気出ないか。
まぁ、だろうな~~」
俺そっくりなユニコーンは、馬小屋の一番奥で座り込み、体を壁に預けていた。
一目で分かる。
やる気が無い。
「お前も俺と同じ「雨の日に頑張ると死んじゃう病」なんだな。
でも、雨降ってないんだから、死ぬ気で頑張るぞ~~」
うんうん、空が曇るとやる気無くすよな。
雨なんか降るとやる気が死ぬよ。
結衣は雨も楽しめるタイプだった。
俺の場合、結衣もいないのに雨の日に頑張れるか!
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