眠い

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夢じゃないよな。 デコ痛いし。 「四宮さん四宮さん、俺達がボランティアに行ったのは二月でしたよね?」 「そうですよ。 就活もろくにしない朝比奈さんが大学六年生になるための準備期間である春休みでした」 「くぅ………………」 何て返しをするんだこのポニーテール二年生は。 人が勝手に作った傷口に塩まみれのナイフをぶっこんで来やがった。 学校違っても手加減ぐらいしてくれよ。 俺は開けた目をぐっと力を込めて閉じた。 このままだと涙が流れそうだったから。 「寝ないでくださいよ。 みんなとこれからについて話さないといけないんだから」 お前って容赦無いよなぁ。 ってか、みんないるの。 俺は顔を上げる事を余儀無くされ、三十人集まった話し合いに参加するフリをする事になった。 と言っても、三十人いきなり訳の分からない場所に放り出されてパニックにならないかと言えば…………まぁ、大体はNo。 パニックってのは風邪みたいに伝染するし。 「朝比奈さんは落ち着いてますね?」 「バカは風邪引かないって言うしな」 俺は自分でも意外なぐらい落ち着いていた。 打たれ弱い現代っ子なのにな~~。 四宮も呆れている。 でも、何だかんだ言って四宮も落ち着いてるよな。 こいつの場合は落ち着かないといけないんだけど。 「はいはい、みなさんちょっと落ち着いて~~」 四宮はパニクるわけにはいけない。 この学生ボランティア団体の若きリーダーなのだから。 「では、朝比奈さんから今後について話してもらいます」 …………………………………………えっ? 「ちょっ、ちょっと、どんな無茶振り?」 「年長者なんですから、頑張ってください」 お前、こんな時だけそれかよ。 たまにタメ口でツッコミ入れてくるくせに。 しかし抵抗虚しく、俺は三十人のど真ん中に押し込まれてしまった。
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