きっかけ

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そのまま、今度は深くキスをする。舌先で唇を薄く開かせ、舌を絡めとる。 朋美の口から、荒い息が漏れ、甘い声が聴こえるまで、離さない。 いつもの事だ。 少し、ふてくされた気味だった朋美から、力が抜け、寄り掛かるように健太にもたれている。 肩まである朋美の髪を、指でゆっくりすくいながら、 『なんか、さ、 朋美って年上って感じがあんまししねえんだよ。 もちろん、俺なんかより、ぜんぜんしっかりしてっけど、 でも、なんか、可愛いしさ。』 そういいながら、左手で耳の上を、カリカリとかきながら、照れ臭そうに朋美の顔を覗きこむ。 ∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵ そう、分かってる…。 ダイジョウブ…… それに、沙希は乗り気じゃなかったし、 複数の男と付き合っても、友達の 彼氏や、旦那に手を出すタイプじゃない… 分かってる…… ケド 結婚決まるまで、沙希とは、会わせたくなかったんだ…………。 だって、沙希は私と違う。 ぜんぜん似てない………。
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