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雄二side
島田と姫路の返事を聞いてクロだなと思いながら
雄「お前ら明久に何をしようとしてるんだ。教えねえと明久の下駄箱を調べたり、明久を異端審問会に差し出すぞ」
と言うと姫路が島田に恥ずかしながら小さな声で
姫「坂本君たちのクリスマスパーティーを妨害しちゃったわけですし、本当のことを話しちゃいますか」
島「坂本にも悪いことしたしね……」
姫「わかりました。坂本君あのー実はー」
とクリスマスイヴに明久を同じ時間に別の場所に呼び出してどちらかを選ばせようとしている話を聞かせてくれた。
俺はその話を聞いて本当に面白いことをしてんなと思った。
しかし、
雄「お前らは本当にそれで決着をつけてもいいのか?島田や姫路が明久のことを好いているのは知っている。だがな、それで決着がついたら選ばれた方も選ばれなかった方も大丈夫じゃないだろ」
と2人のことが心配になってそんなことを尋ねていた。
姫・島「「…………」」
2人が黙ってしまったので俺は何も言えなかった。
2人は本気で正々堂々と戦おうとしている。俺が邪魔するべきではないことはわかっている。
しかし、戦いには勝ち負けがある。その勝ち負けによってFクラスの空気が変わってしまうだろう。
それは島田や姫路のダチとしてもFクラスの代表としても困る。
変わらないほうがいいときだってある。俺はそう思った。
雄「2人はそれをどうやって伝えようとしたんだ」
姫「下駄箱に手紙を入れておいたんです。でもそのメールが届いたっていうことは……」
島「うん。ウチもそう思うわ」
雄「でも明久が教室に来ていないのはおかしいな。手わけして明久を探して……。だが、もう手遅れだと思うけどな」
と3人で朝のホームルームの時間ギリギリまで明久を探したが見つからなかった。
明久の下駄箱には手紙はなく、その日あいつは学校を休んでいた。
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