初希side

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「適当に座ってて。せっかく来たんだからお茶ぐらい飲んでけよ。」 「うん。ありがとう。いただきます。」 久しぶりの達也ん家。 数年前同期のみんなで鍋パーティーをした時と全然変わってない。 「達也ー。」 「ん?」 達也はキッチンから顔を出して、首を傾げて返事をした。 「何年か前にみんなで鍋パーティーをした時と変わってないね、この部屋。」 「あー。そうだな。」 「模様替えとかしないの?」 「めんどくさいから。休みの日は寝てるか出掛けるかでそんなことする気にならない。」 「出掛けるって彼女さんと?」 私はさっきの達也のようにニヤリと口角を上げて言った。 「ばーか。もう何年もいない。」 「ふーん。顔は悪くないんだからモテるだろうに。やっぱり性格かぁー。」 私はわざとらしく言った。 「お前、喧嘩売ってる?」 達也はため息混じりにそう言いながら、2つのコーヒーカップを手にリビングにやって来た。 「そんなつもりないよ。思ったこと言っただけ。」 「うわ。余計腹立つわ。…はい。」 達也は小さい方のカップを私に差し出してくれた。 「ありがと。」 !!!! 「あっつ!!」 「おい!大丈夫か!?」 「あ、ゴメンゴメン。大丈夫。あたし猫舌なんだ。」 「そうだったな。忘れてたわ。ほんとゴメンな。大丈夫か?」 「うん。大丈夫。」 「そっか。ならよかった。」 そう言って達也はまた頭をぽんぽんと撫でながら微笑んだ。 やっぱり達也…なんか変。 いつもはあたしに触らないのに。
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