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「ねぇ達也。」
「ん?」
「なんか今日変じゃない?悩み事?あたしで良かったら話聞くよ?」
「…そうか?俺はいつも通りだけど。」
「そう。ならいいの。ゴメンね。」
「いや、気にかけてくれてさんきゅ。」
「ううん。」
「…。」
「…。」
私は沈黙に耐え切れなくて、口を開いた。
「ね、ねぇ達也。あたしコーヒー豆貰いに来たんだけど。」
「そうだったな。すっかり忘れてたわ。」
そう言って達也はキッチンに向かった。
リビングに戻って来た達也の手には紙袋があった。
「ほら。」
「ありがと。」
少し口を開いてみると、香ばしいコーヒーの香りが鼻を擽った。
「いい香り。」
「うん。」
「…。」
「…。」
「…じゃ、帰ろうか…な…?」
どういう…こと?
どうしてあたしは達也の腕の中にいるの?
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