初希side

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ところが、ある日突然同期の達也から連絡があった。 プルルル… 「あ、携帯。」 バックから携帯を取り出すと、ディスプレイには[加藤達也]の文字。 「達也?なんだろ急に…。」 とりあえず出るか。 「はい。」 「あ、俺だけど。」 「うん。久しぶり。何の用?びっくりする。」 「なんだよ、冷たいな。せっかく電話してやったのに。」 「はいはい。どうもありがとうー。」 「あーぁ。俺ショックだなぁー。」 そう言って達也は電話の向こうで嘘泣きをする。 あたしと達也はいつもこう。 もちろん恋愛感情なんて全くない。 ただの同期。 「あーもう。ごめんって。んで用件は何よ?」 「あぁ、お前確かコーヒー好きだったよな?美味しい喫茶店の高級なコーヒー豆もらったんだ。俺そこまで好きじゃねーからちょっとおすそ分けしてやるから、もらいに来いよ。」 「ほんと!?行く行くー。どこに行けばいいの?」 「俺ん家。」 「わかった。ちょっと残業するけど仕事終わったらすぐ行くね。」 「はーい。了解。」 「じゃあね。」 「うん。じゃ。」 プーップーッ コーヒー豆かぁ…。 美味しい喫茶店のコーヒーが毎朝飲めるなんてかなり幸せかも。 仕事早く終わらせよう。
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