矢吹の過去

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由紀ちゃんなんか言ってたな。 でも、今は試合のことだけ考えとこう。 この試合が終わればまた違う試合だし。 高校生が中学生相手に大人数とかなさけねぇなぁ。 まっ、どっちにしろ3人でボコボコだな。 こんなようなことを小声でぼそぼそ言っていた。 母「なにいってんの?」 真「なんでもない。 明日くんの?」 母「馬鹿息子の晴れ姿見たいからね。 また喧嘩したらあたしの顔も立たないんだからね! わかってるの?」 真「わーってるようるさいなぁ。 試合中は喧嘩しないって決めたんだよ。」 母「ふーん…。 7時には降りてきなさいよ。」 真「あいよ。」 あれ以上口うるさく言わなかったのは、真司は決めたことは必ず守る人ということを理解しているから。 今の言葉を聞いて母はどれだけ安心したかわからない。 そのためか、明日の試合に力つけなきゃいけないという理由で、今夜のご飯は好物のカツ丼がでた。 しっかりと食べ、だけど胃もたれしないくらいに加減もし、明日に備えた。 真「気合い入ってきたあ!」 久しぶりに試合にきちんと臨む。 勝たないとな。
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