矢吹の過去

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時は経ち、試合前日の放課後。 真司はいつものように悠真と、他いつもつるんでいる浜村龍太と3人で下校しようとしていた。 しかし、今日はいつもとは違った。 校門前でたむろっている他校の高校生達が、いつもと違う雰囲気を演出していた。 「矢吹と川合と浜村! はやく来いや!」 この人たちのせいで、他の生徒たちは学校から出るのに抵抗を覚えている。 真「チッ… お前らまだなんか用あんのか?」 「腹の虫がおさまんねぇんだよ。」 真「雑魚が吠えんな。 すぐ片付けてやるわ。」 「3人でいいのか?笑」 悠「お前らこそ6人でいいの?笑」 「ま、でかい口叩けんのは今のうちだ。 行くぞ。」 由「真司くん!! なにしてんの!!」 帰る途中だった由紀が集団を見つけて叫ぶ。 由「明日試合なんだよ!?」 真「わーってるよ。」 「試合ねぇ。 出れるかな?笑」 それだけ言ってどこかに行ってしまった。 由「……ばか…。」 いつもはこういうことがあっても、あの3人ならなんとかなる。 そう思うのに、今回だけは違く、不安な気持ちばかりが募った。
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