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俺達は、早速本来の目的を達成するために椅子に座り話を始める。
「この度我々がフェルミナン「すいません……ちょっと待って下さい……」む……何でしょうか?」
話を始めた途端に遮られたことに少し不快感を露わにしてしまうが、貴族であるのと少年の顔を見て彼の話を待つ。
「遮ってしまって申し訳ありません……
ですが、自分は今フェルミナンドの姓を名乗っていません。
だから貴族でもありませんし目上の方にそんな畏まられるのは申し訳無いんです。
勝手なお願いですが、出来れば普通の子供に接するようにして頂けないでしょうか?」
ふむ、驚いた貴族の子供ならプライドが高いのではないかと思ったが、姓を名乗っていなければ普通の子供とは……
流石はかの有名なフェルミナンド家の御子息だ。
「なら、普段どうりの喋り方でいかせてもらう。フェルミナ………リンク、君に国立魔法学園からの入学召集がかかっている。
今回俺達が来たのはそのためだ」
フェルミナンドと呼ぼうとするとリンクはムッとした顔をした。
大人びた対応をしているが案外子供らしい所が有るじゃないか。
だが魔法学園の話が出たとたんにリンクの表情は険しくなる。
「君の境遇は俺も知っている……
だが学園からの召集は国の少年少女の憧れだ。
これを断ればそんな彼らの努力を踏みにじってしまう。
リンク、言いたい事はわかるな?」
ここまで言うがリンクの表情は険しいままだ。さっきも言ったとうり俺はその理由を知っている。
だからこそ依頼主で国立魔法学園現学園長クラディア・フォークラインの行動は謎である。
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