純粋ごっこ

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「早く行くぞ、立て」 暁は行動を中断すると即座に立って僕を誘導しようとする 「えー、いいよ。別にこのままで、そんなに痛くないし」 「ちっ…」 あ、舌打ちとかいけないんだ 暁は眉を寄せた嫌そうな顔で僕の方の席まで回ってくる がっ 腹下に筋肉の付いた腕が入ってくる そのまま、視界が回転して浮遊感に襲われる まるで米俵のようにあっさりと担がれてしまった …もうちょっと人扱いして欲しかったかな? 「うわぁ高い高い」 目線が高くなり新しく見える光景を楽しむ 『きゃああああああああああああああ!!!!!!!』 僕の慣れた反応とは相対した歓声にも近い悲鳴 「もっと飯食え。御前体重が軽すぎる、どうせ飯でもサボってんだろ」 …別にサボってないもん 「…気遣ってくれるのは嬉しいけど、もっとこうロマンチックなのは無いの?  暁は僕のお母さん?」 「御前みたいな子供は要らん」 酷いなぁ、特にすることも無く足をブラブラと揺らしていると 鬱陶しい、とお腹を持つ腕に力が入れられる ぐっ…苦しい キュ 蛇口から溢れ出す冷水、それを見た暁は珍しく口角を少し上げる 「…覚悟しろよ?」 _______ここから暁に酷い水攻めをされるのは別のお話
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