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___________教師SIDE
…彼奴が来ない。
彼奴とは如月宵の事だ、連絡も来ていないのに遅刻する
生徒指導も受け持つ俺にとっては許せない事だ、反省文は何枚にしようか…?
「走ってよ、メロン。太宰修」
軽く楽しみを膨らませていると
生徒による、かの名作の音読が始まり、辺りに静寂が訪れた時だった
ガラガラ
「メロンは激怒しひゃ」
終わった。初っ端から終わった。
とか絶望に染まっている場合じゃない。
「如月、遅刻とはどういうこ…」
何だ、”アレ”は
如月宵にガツンと怒号ならぬ作文用紙を飛ばそうとした筈だが
どうも未確認生命体に遭遇したようだ
情けない事に驚きに開いた口が塞がらなくなる
生徒達の方からはガクッと顎の外れる音まで聞こえてくる始末
どうすればいいんだ…
今まで人生での難関にはぶち当たってきたつもりだ、でも
これほどの難関は未だかつて見た事が無い
ずるずるずるずるずるずるずるずるずるずる
ガタガタ…トスン
「…………よし、香原。二行目から頼んだぞ」
「はい!!!」
いいぞ、爽やかな返事だな!
・・・・・
いつも通りの授業が進む、いつも通りの
最善策は緑色の生物と共に授業を受ける…だ
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