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「…彼奴は……」
燃え続ける校舎
見える筈なんて無い、彼奴の姿
現れろ
今すぐ俺の前に現れて、へらへらと笑え
変わらぬ姿で変わらぬあの妖しさを備えた桜色の瞳を見せろ
『ばいばい』
御前は別れの挨拶も軽く言ってしまうのか
それさえも俺は聞いてない
次に会う時、御前はどんな姿で俺の前に現れるんだ
いつもと変わらぬ姿か
黒こげになった醜い姿か
見えない、見える筈が無い
そんなもの
―――――見たくもない。
そんな時、
「おい、御前ら大丈夫か!!?」
「よ、良かったっ!」
そこに居たのは変わらぬ姿。
「馬鹿野郎…」
御前は何時もそうだな
そうやって、俺の心を荒らすんだ
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