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(ふ、不審者?)
110番をしようと、ポケットへ手を伸ばす。
その時、道化師はニヤリと笑った。
「お嬢さん。あなた、変わりたいんでしょう?」
(え・・・・)
心を見透かされているようで、余計に恐怖が増していく。
「我々はね、変化を求める人にチャンスを与えているんですよ」
「・・・チャンス?」
「えぇ、そうですとも!我らは人々を泡沫で永遠の夢へと誘うのです!」
道化師はスッと球を5つ取り出し、ジャグリングを始める。
「さて、この5つの球は選択を表します。黄は金銀財宝、青は知恵、赤は強さ、紫は美しさ、緑は不老不死。あなたは、どれを求めますか?」
(求めるもの・・・)
「ふん。生憎、私の求めるものはその中にないので」
(し、しまった!また失礼な態度をとってしまった・・・)
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