みのりと先生

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ドクンとこんな時なのに心臓が騒ぎ出す。 見るだけで、こんなに切ない。 「先生……」 先生もいつもとあんまり変わらないジャージ姿で、横に佐村先生の姿はない。 「何、コレ?」 全く意味がわからない、と言った表情。 家の中に目を向けると みのりとまっちゃんは、リビングのソファーの横で、何やら言い争っていたかと思うと、 しばらくして、みのりが先生の胸に飛び込んで、抱き合っているのが見えた。 わっ。 これ、見ちゃダメだよね。 私は玄関から外に出てそーっとドアを閉めた。 今は部屋には、戻れない。 自分の家なのに、締め出された気分だ。 「なに?俺、全然訳が分からないんですけど……」 先生も同じく、呆然と立ち尽くしている。
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