3938人が本棚に入れています
本棚に追加
「うそ。まじ!?」
私は、もう一度頷いた。
「そういや、よっちゃんの家、高源寺って言ってたよね。
もしかして狙った?」
私は大きく首を振って否定した。
「私もさ、先生の家の近所かもって、部屋が決まった時はチラッと思ったんだけどね。
今朝。隣の人と家を出るのが一緒になって、
横見たらよっちゃんで、もうびっくりして」
あの時の驚きがまた蘇ってくる。
本当に、腰を抜かすほど驚くって、このことだ。
「うそ!それまで知らなかったの?」
「うん。挨拶行っても留守だったし」
「あ、だから今日、二人とも様子がおかしかったんだ。
麻希もよっちゃん見ても、ウキウキしてなかったし。
よっちゃんも、微妙に変だったし。
それに二人とも今日、遅刻すれすれだったよね?」
「初日なのに、思いっきり寝坊したの。
遅刻だと思って家を出たとこで、ばったり会ったから、
車で送ってもらった」
「え、一緒に登校してきたってこと?
ラブラブで?」
「もう全然違うよ。よっちゃんも遅刻だったからお情けで」
「へぇ。なんかいい感じなんじゃないー?」
みのりはニヤリと意味深な笑い方をした。
最初のコメントを投稿しよう!