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「ここのアパート?きれいじゃん!」
みのりと一緒にカツンカツンと外階段を上る。
マックでランチを食べ終わるなり、すぐ二人でバスに乗って、私のアパートまでやってきた。
「ここがうち。
で、隣がよっちゃんの部屋」
通り過ぎるとき隣のドアを指さした。
外階段から登ってくると、
よっちゃんの部屋の前を通って、
私の部屋に来ることになる。
みのりがすかさず
『ピーンポーン』と、よっちゃんの家のチャイムを押した。
え?
唖然としてから、慌ててみのりの手を制した。
「ちょ、ちょっとぉ!何をして……」
「だって、先生に挨拶しなくっちゃー」
もう。
みのりの自由奔放なところは結構好きなんだけどね。
チャイムは押したけど、中から返答もなく、ほっとしたような残念なような。
「まだ帰ってないかぁ。残念」
時間はまだ2時になったばかり。
始業式のあったこんな日に、こんなに早く帰宅してるわけないよね。
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