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みのりは、諦めて私の家に上がるなり、興奮気味に言う。
「ちゃんとしたリビングがある。広ーい!」
「まだ段ボールだらけなんだけどね。
もうちょっと片付いたら、泊まりに来ていいよー」
「わ。うれしい!いつ越してきたんだっけ?」
みのりは、リビングに置いてあるソファーに腰をかけた。
「1週間くらい前。本当、バタバタだったんだ。
ね、コーヒーとか入れたいんだけど、まだ出してなくてさ。ペットボトルのお茶しかないけど、いい?」
「全然いいよー。ありがとう。
いいないいな。一人暮らし」
みのりはソファーで足をバタバタさせながら、自分のことのように喜んでいる。
「私もずっと憧れてたから、
まさか親がいいって言ってくれると思ってなくって」
お茶を運んで、私もソファーに座った。
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