もう1人のお兄さん

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ある時、お婆ちゃんが自宅に居るときに買い物行こうと言われ一緒に出掛けました。 偶然通り掛かったお兄さんはお婆ちゃんと一緒の自分を見ると、人差し指を口元にあて何くわぬ顔ですれ違いました。 多分お婆ちゃんに心配されるだろうと感じたからでしょう。 通りすぎて間もなく… おい!ヤマー! って大きい声が聞こえ、お兄さんの方を振り向くと全力疾走していきました。 自分はお兄さんが危ないと感じ、お婆ちゃんを振り切り一生懸命お兄さんを追いかけました。 そしてたどり着いた場所は袋小路… ねぇお兄さんどうしたの? 怖い人が居るの? と問いかけると 煩い! オマエは良いからすぐ離れろ! 泣き顔になる自分の横をお兄さんの同級生がお兄さんに飛びかかり抑えつけます 自分はとにかくお兄さんを助けないと! と思いお兄さんの同級生にしがみつき必死で止めました。 そんな所にお婆ちゃんが現れ、どうしたんですか!?何があったんですか!? その問いにお兄さんの同級生は… こいつは学校にも来ず万引きや、バイク、タバコをしている奴なんです! このままだと駄目になるから交番に連れていきます! その 言葉でお婆ちゃんがドン引きしている顔がまだ忘れられません(^^;) 既にかばっている自分を見てあからさま疑いの目が向けられます。 当然の事ながらこの日、父親、母親、お婆ちゃんにきつく怒られお兄さんに会うことを禁じられました。 小さいながら毎日お兄さんとの遊んでもらった記憶が思いだされ、姿の見えなくなったお兄さんを探す事さえ許されず、留守番ばかりの辛く寂しい毎日になりました。
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