もう一度好きと言って

* ⑫ ―2*

本当は、大学もなんとか家から通える距離ではあったし、そのつもりだったけど、

彼女をアパートに呼んで、出来れば週末なんかは泊まらせて、なんて俺の頭の中は、完全に浮かれていて、

彼女を驚かせようと、内緒で引っ越し準備なんかもしていた。

だけど、その学生時代のアパートに、彼女が来る事は、一度もなかった。

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