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とりあえず、化粧室に向かうと、井上さんは鏡の前にいて、 「先輩、遅いですよ。お化粧直し、しないんですか!?」 井上さんが、鏡に向かったまま尋ねる。 「――え、うん。これから…」 それは、多少リップの塗り直しくらいしようと思っていたけど、 井上さんの気合いの入り方に、若干引き気味に答えた。 確かに、仕事上では、そんなメイク必要ないだろうというメイクの直しに、一応わきまえているんだな…なんて、井上さんを感心して見いってしまうほど、完璧なメイクを施した彼女と、会社をあとにした。 .
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