もう一度好きと言って

* ⑮ *

テーブルに買ってきたものを広げると、小島が甲斐甲斐しく彼女に何を飲むかとか聞いていた。

俺は、(小島は別として)俺の部屋に彼女が座っている事が、あの、独り暮らしを始めた頃の妄想と重なって、

不思議な…気分だった。

酒を飲みながら、小島が彼女の情報収集に励んでいる。

｢なに、高木と高校一緒だったんだ～｣

｢はい｣

｢学年は違うよね～？部活とか？｣

｢いえ…図書室でちょっと｣

｢え～？高木、図書室とか似合わない。
や、まさか、図書室でやらしい…｣

｢んなわけないだろ｣

俺は、彼女の中で、どのくらいの位置にいたんだろう…そう思ったら、少し胸が痛んだ。

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