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「いえ、お風呂は、いいです。顔だけ…」
そう言った彼女を、洗面所まで案内すると、小島のトコに戻って、
「お前、彼女に変なこと、すんなよ」
「しないって、いくら俺でも、お前ん家で。
でも、お前…美木さんとなんかあんの?なんか、やけに気にしてんじゃん?」
「――なんかって…」
「ありがとうございました」
彼女が、洗面所から化粧を落とした顔で戻ってくると、少し幼くなった顔が、高校時代を更に思い出させた。
「俺、シャワーだけ浴びさせて」
小島はそう言って、さっさと風呂場へ向かった。
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