* ⑮ *

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「俺、前に泊まった時の、まだある?」 小島に聞かれて、一つにまとめておいた小島の私物を渡す。 「おー!サンキュウ。高木って、俺の彼女みたい」 「いいから、今度もうそれ持ってって」 「いいじゃ~ん。こうして、役に立つ時もあんだし」 「…だまれ」 「なんでそんなピリピリしてんの?」 「お前、今すぐ家から追い出すよ?」 「や、まった。それはダメ。はい。すぐお風呂いただきます」 そう言って、そそくさと上着を脱ぎ出す小島を睨んで、脱衣室の扉を閉めた。 .
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