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「ごめんなさい。本当にもう終わりにしようと思って、今日あなたの荷物も持ってきたの。
いろいろ、ありがとう。
ごめんなさい。」
紙袋に入れて来た荷物をテーブルの上に置き、席を立って頭を下げる。
「待ってよ」
彼も一緒に立ち上がり、あたしの腕を掴んだまま、レジに向かい支払いをすると、そのまま店から出た。
「だから、本当ごめんって。
あの娘の事、怒ってるんだろ?
会社の娘だって。
俺が好きなのは、有紗だけだって。
な?どうする?今日は、有紗の好きな事しよ。どこ行く?何食べたい?」
必至に言う程、あたしの腕を掴む力が強くなり、あたしの気持ちはどんどん冷め、少し怖くさえなってくる。
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