137人が本棚に入れています
本棚に追加
/211ページ
それから、何日か後の当番の日。
図書室を開けてしばらくすると、先輩が入ってきたのを見て、急にドキドキする。
先輩は、図書室をぐるっと見回して確認すると、カウンターの中にいるあたしの方を見て、近寄ってきた。
カウンターの外から、ちょいちょいと指先であたしを呼ぶと、近寄ったあたしに更に近寄るように身を乗り出して、
「この前はごめんね。また俺、寝ちゃってたら、起こして」
と、耳元で言うと、イタズラっぽく笑った。
.
最初のコメントを投稿しよう!