もう一度好きと言って

* ④ *

あたしは、そんな先輩の一々にドキドキするばっかりで、ただ、うなづくことしか出来なかった。

カウンターの中で本を広げても、もちろん、頭の中に入ってくるハズもなく、ページをめくっては戻す繰り返し。

時々、目の端に先輩を確認すると、真剣に勉強している様子で、居眠りなんかしていない。

それを、ガッカリしている、あたし。

.