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自分にちょっとため息をついて、机に向かうと、二階から人が降りてくるのが見えた。
チラッと顔を上げると、高木先輩ともう一人の男の人。
あたしは、気にしないフリで、また机に顔を落とす。
「お疲れ~ッス」
と、もう一人の男の人が一階フロアに声をかけて、二人で出て行く…
…出て行くと思ったのに、高木先輩だけが、スタスタと戻ってくると、あたしの机の前に立ち、
まるで、そう、昔図書室のカウンター越しにあたしに話しかけた時と同じように、軽く身を乗り出して、
「なんでいるの?」
と、聞いた。
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