* ⑧ *

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そして、1日が終わり帰ろうとした時、一階フロアへ降りて、今日頭の中を占めていた彼女が、 あの頃と同じ、背筋のピンと伸びた姿勢で机に向かっているのを見て、声をかけずにはいられなかった。 彼女の机の前に立ち、少し身を乗り出して彼女を見た時、 あの頃のように恥ずかしがる様子や、 今朝みたいに驚く様子も見せず、 俺を真っ直ぐに見る彼女に、 なんて声をかけようか、全く考えずに行った為、 「なんでいるの?」 と、当たり前の事聞いてしまう。 そして、あの頃どうしても納得いかなかった事を確かめたくて、更に質問を投げかけた。 .
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