137人が本棚に入れています
本棚に追加
それから、しばらく先輩と話をした。
と言っても、あたしはほとんど聞き役で、でも、先輩が話しているのを聞いているだけで、あたしの心は満たされていた。
暗くなってきて、そろそろ帰ろうと先輩が言って、あたしは足取りも重く、先輩の後ろをついていった。
駅まで行ったら、先輩とさよなら。
あたしには、今、先輩に『スキ』っていう勇気も、また先輩が連絡をくれる自信もない。
どうしようもない自分に泣きそうだ。
そんなあたしに先輩は、
「試験、合格してたら
連絡する」
と言った。
.
最初のコメントを投稿しよう!