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あたしには、先輩の元へ駆け寄る勇気はない。
後輩と先生方に囲まれて笑っている先輩を見ながら、静かに図書室に向かった。
そこで、もう一度携帯を確認する。
メールチェックまでしたけど、先輩からの連絡はなかった。
自分の位置をどう考えても、先輩に自分の気持ちすら伝えたわけじゃない、ただの先輩後輩。
自分から連絡することも出来ないあたしは、先輩が皆に囲まれているのを、ヤキモチをやくような資格もない。
何にもする気になれず、カウンターの中でボンヤリしていた。
幸い、図書室には、あたしともう一人の当番の2年生の先輩しかいなかった。
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