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自分一人で恥ずかしさと闘い、物語は頭に入らないまま終わった。 先輩は、「どうする?次、観る?」なんて、デッキからDVDを出しながら、あたしに尋ねた。 次を観ないで、この空間をどう過ごしていいか分からないあたしは、「観ます」と速攻答えていた。 先輩が選んだ物は、アクション物。 普段、そんな映画を観ないあたしは、殴られたり、蹴られたりする様子にいちいち反応してしまいながら、膝をぎゅっと抱えて画面を観ていた。 .
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